保険営業の仕事とは?仕事内容・年収・キャリアパス徹底解説

保険営業は、主婦や女性の再就職先・転職先としておすすめの職種の一つです。主婦業や子育てで培った経験が活かせるうえに、未経験でも始められ、成果が収入に直結する仕事だからです。
この記事では、保険営業の具体的な仕事内容から、年収・待遇の実態、キャリアパスの広がりまで、再就職を目指す女性に役立つ情報をわかりやすく解説します。
再就職や転職を考えている皆さんは、ぜひご覧ください。
保険営業とは?保険営業の仕事内容
まずは、保険営業とはどのような仕事なのかを知っておきましょう。

保険営業の仕事は、大きく二つあります。
お客様への保険の提案と契約
お客様のライフプランや将来の不安などをヒアリングし、最適な保険商品を提案します。たとえば、「病気になったときの医療費に備えたい」というお客様には、医療保険やがん保険などを紹介し、内容を丁寧に説明します。お客様が納得し、プランに同意した場合は、契約手続きを進めます。
契約中のお客様のサポート
保険契約は一度結んだら終わりではありません。お客様のライフステージの変化(結婚、出産、引越しなど)や、保険に対するニーズの変化に合わせて、契約内容の見直しや住所変更などの各種手続きを行います。お客様からの相談に乗り、長期的な視点でお客様をサポートし続けることが、保険営業の重要な役割です。
保険営業の1日のスケジュール例

保険営業の仕事は、どのようなスケジュールで行うのでしょうか。ここで、保険営業の1日のスケジュール例を紹介します。
時刻 | スケジュール | 詳細 |
---|---|---|
9:00 | 出社 | 午前中の予定によっては直行の場合もあります。 |
10:00 | 新規顧客との商談 | アポの取れているお客様を訪問し、保険商品の説明や、契約の医師確認などを行います。お客様が保険加入を決めた際には、書類の記入や重要事項の説明などを行います。 |
12:00 | 昼食 | |
13:00 | 既存顧客へのアフターフォロー | 契約後の住所変更や名義変更、保障内容の見直し相談、保険金請求のサポートなどを行います。お客様との信頼関係を築き、長期的なサポートを行う上で非常に大切な時間です。 |
16:00 | 事務処理 | 会社に戻り、その日の活動内容を日報にまとめます。訪問記録、商談の進捗状況、お客様からの宿題などを整理し、システムに入力します。翌日のアポイント準備や、お客様への送付物手配なども行います。 |
17:00 | 退社 |

これは一般的な例ですが、パートタイムや時短勤務などの働き方もあります。
保険会社の種類(3つの分野)
保険会社は大きく3分野に分けられ、それぞれで仕事内容や求められる知識が異なります。ここでは、各分野の特徴と、実際の仕事内容を整理して紹介します。
- 第一分野(生命保険会社が扱う保険)
- 第二分野(損害保険会社が扱う保険)
- 第三分野(生命保険会社・損害保険会社の両方が扱う保険)
第一分野(生命保険会社が扱う保険)
第一分野は、定期保険、終身保険、養老保険、学資保険、個人年金保険など、「人」に関わるリスクへの備えになる保険です。
保険営業では、お客様やその家族の将来を見据えた人生設計を一緒に考え、節目やリスクに備える保険プランを提案します。自社の商品を直接お客様に紹介するスタイルが一般的です。
第二分野(損害保険会社が扱う保険)
第二分野は、自動車保険、火災保険、地震保険、賠償責任保険、海上保険など、「物」や「事故」に関わるリスクへの備えとなる保険です。
保険営業では、住宅や車、財産などの資産を守るために必要な補償内容をヒアリングし、万が一の事故や災害時にお客様が安心して生活を再建できるような保険プランを提案します。事故対応やリスク管理の知識が必要な仕事です。
損害保険の場合は、代理店で販売するケースが多いです。
第三分野(生命保険会社・損害保険会社が扱う保険)
第三分野は、医療保険、がん保険、傷害保険、介護保険など、「人のケガや病気」に関わるリスクをカバーする保険です。
保険営業では、入院や手術、がん治療、介護など、日常生活で起こりうる健康リスクに備えるための保険商品を提案します。
保険営業経験者に聞いてみよう!保険営業の仕事に関するQ&A

保険営業の仕事をしてみようかなと思いながらも、不安がある方もいるのではないでしょうか。そこで、保険営業経験者に質問してみました。
保険営業のやりがいはどこにある?
保険営業のやりがいは、次のような点にあるといわれます。
- お客様の人生設計に貢献できること
- お客様が必要とするときにサポートできること
- 成果が評価されること
主婦でも保険営業になれる?
保険営業は、主婦としての生活経験やコミュニケーション力が強みになる職種です。そのため、主婦にも広く門戸が開かれており、実際に専業主婦から保険営業に転職した事例も多いです。
保険営業はお客様の人生設計に関わる仕事のため、お客様に寄り添い、親身になって考えられる主婦に向いている仕事の一つといえるでしょう。
保険営業未経験でもできる?
保険営業の求人では、経験者が優遇されることが多いですが、未経験から始める人も多いです。研修制度やサポート体制が整っている会社も増えているので、調べてみましょう。
ただし、未経験から始める場合は保険商品や金融の知識を習得する必要があるということは頭に入れておきましょう。
保険営業はなぜきついといわれるの?
保険営業はきついのではと心配している人もいるのではないでしょうか。そのように思われる理由は、次の点にあるかもしれません。
- 目標数字のプレッシャーがある
- 商品や法律の勉強が必要
特に、「ノルマを達成できる自信がない」という人も多いかもしれません。しかし近年は、ノルマなしの保険会社や保険代理店も増えています。会社によって営業体制が異なりますので、いろいろな会社を見てみるとよいでしょう。
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保険営業の収入・給与
保険営業の収入はどれくらいなのでしょうか。データを基に紹介します。
保険営業の年収はいくら?
保険営業の平均年収は約600万円とされていますが、男女の差が大きく、女性の平均は約450万円です。主婦が未経験から始める場合はさらに下がり、300万円台からのスタートになることが多いでしょう。
ただし、成果が年収に反映される職種のため、400万円台、500万円以上を目指すことも可能です。
保険営業の給与の仕組み
保険営業の収入・給与は、基本給+インセンティブ(歩合給)という仕組みになっていることが多いです。契約件数や保険料額が増えれば給与に反映されるため、頑張れば年収を増やせるのが保険営業のよい点です。

成果主義がプレッシャーになってしまう場合は、インセンティブ制(歩合制)を採用していない会社を選びましょう。
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未経験から保険営業になるためには何をする?

未経験から保険営業になるためには、どのような準備をすればよいのでしょうか。
保険営業に必要な資格・取得したい資格を知っておく
保険営業になるために必要な資格、取得しておきたい資格は2つあります。
- 保険募集人資格
- ファイナンシャルプランナー(FP)
保険募集人資格
保険営業をする人には、「保険募集人資格」の取得が義務付けられています。この資格がなければ、保険契約の勧誘や商品の説明、申込受付など、実際の営業活動を行うことはできません。
具体的には「生命保険募集人資格」や「損害保険募集人資格」などがあり、取り扱う保険の種類ごとに必要な資格が異なります。なお、この資格は入社後に会社の研修やサポートを受けながら取得できるため、未経験でも心配はいりません。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーの資格は、保険営業に必須ではありませんが、取得しておくと保険営業で役立ちます。
ファイナンシャルプランナーとは、家計管理や資産運用、保険、税金、年金、不動産など、生活に関わる幅広いお金の知識を持ち、相談者のライフプランに合わせて最適なアドバイスを行う専門家です。
保険営業の現場では、ファイナンシャルプランナーの資格や知識を持っていると、よりお客様の将来設計や家計全体を見据えた提案を行えるようになります。2級や3級など級があるので、まずは3級から始めるのもおすすめです。
志望動機を明確にする
保険営業の求人に申し込む前に、「本当に保険営業をやりたいのか」「なぜ保険営業を選ぶのか」を明確にしておきましょう。
入社してから「やっぱり合わなかった」とならないよう、しっかり考えて応募することが大切です。志望内容や志望動機を整理しておくと、実際に応募した後で役立ちます。
面接でのアピール内容を整理する
未経験から保険営業への就職を希望するなら、面接では、自己研鑽の姿勢と自分の強みをアピールしましょう。例えば、家計管理や子育て経験を通じて身につけたコミュニケーション力や提案力は、保険営業でも大きな武器になります。
面接では、
- 未経験でも学ぶ意欲があること(実際に学んでいること)
- 主婦行や子育てで培ったコミュニケーション能力
- 家計の知識や困っている人に寄り添う姿勢
などを具体的なエピソードとともに伝えると、説得力が増します。
保険営業のキャリアパス(キャリアの築き方)
保険営業として就職したら、その後どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。ここでは、大きく3つ紹介します。
- 保険営業のスペシャリスト
- マネジメント・管理職
- 独立・代理店経営
保険営業のスペシャリスト
一つめは、保険営業のスペシャリストとしてキャリアを積む方法です。トップセールスや特定分野のプロフェッショナルとして活躍できるようになれば、収入も大幅に増えるでしょう。
経験を積むことで、法人営業や資産運用などの分野にチャレンジすることもできます。
マネジメント・管理職
二つめは、チームリーダーやマネージャー、支社長などの管理職への昇格です。マネジメント職では、後輩や新人営業の育成、チームの目標管理、組織運営などを担い、組織全体の成果に貢献します。
自分の営業経験を活かして人材育成や組織づくりに携わることができ、収入や待遇面でもステップアップが期待できます。
独立・代理店経営
三つめは、保険営業で十分な経験や実績を積んだ後、自分自身で保険代理店を開業し、経営者としてキャリアを築く道です。独立後は、営業活動だけでなく、スタッフのマネジメントや経営判断なども自ら行うことになるため、自由度の高い働き方や高収入を目指せる一方で、経営の責任やリスクも伴います。
独立・代理店経営は、より大きな挑戦をしたい方におすすめのキャリアパスです。
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